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性能と意匠の壁

「8月21日」

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ホテルオークラに続き、またナマコ壁
長野県松本の古い蔵です
観光通りもナマコ壁で化粧されてました

なぜ?松本でナマコ壁なんだろう?
ナマコ壁と言うと、瀬戸内海廻りが有名ですが

その昔に大火事があって、漆喰塗にしつつ
外壁保護としてナマコ壁となったと簡単な説明

どこからかその知恵が巡ってきたのか
自然の流れで、壁に瓦を貼ったのか
歴史は解りませんが

壁は、すぐ手に入る土でつくる
雨風で傷む
保護で板を張る
板だと燃えちゃうから、漆喰塗にする
さらに、雪や雨対策で、ナマコにする
という流れがあるんでしょうね

火事の恐れがなければ、そのまま板張で
雨風の心配がなければ、そのまま土壁か漆喰で
余所では
火事になったら板を外すって考えるところもあるし
環境や、まちのつくり、流通で変わるんだろうなぁと

さらに妄想すれば
ただ、瓦を貼るだけじゃ味気ない
継ぎ目の処理もなんとかしたい
瓦を斜めに貼って、目地を盛り上げて
デザインもしちゃう

性能と意匠のバージョンアップで
建物がより豊かに、個性ある建物になっていって
これが良い!となると
俺も俺もで、町並みをつくっていく感じのような

たぶん、他にも色々と試したんでしょうけど
結局、すべてを満たせないモノは淘汰されたんだろうなぁと

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どこも暑い

「8月19日」

先日、涼しさと自由を求めて
長野県は、松本と安曇野へ
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良い刺激でした。篠山紀信展
こどものお気に入りが、裸の三島由紀夫というのに
将来に少なからずの不安を感じつつ(笑)

いつもの和む場所を巡りつつ
新しい場所を発見したり
のんびり、のんびり、汗だくの旅

暑い暑いと影を探しながらも
久々に家族でゆっくり散歩したり
おっ!良いね~~と無駄に時間を使える自由
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三島に釘づけの息子に
物見台に惹かれる父。。。。周囲にはどう映るんだろう

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隣の芝は。。。

「8月17日」

お盆休み中は
休むと仕事が気になり
仕事をすると、休みたくなり
やはり、隣の芝は蒼いのかなぁと
心が弱いんですよね。。。

お盆休み明けから
大雨にて、JR電車が運転見合わせ
遅れながらも走る近鉄電車が羨ましく
結局我慢できないので近鉄に乗り替えて
やっぱり、心が弱いんです

休み中に電車に乗ると
なんだか、外国人が多いんです
いやいや、通勤の方が少ないから
母数が減って、外国人が多く見えるのかとも

こんなに、身の回りに外国人が多いんなんて。。。
子供の頃は、外国人を見ただけで
なんだか素晴らしい出来事が遭遇した感じだったような

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休み中のホームは。。。ちょっと寂しい感じ
人が多いと、暑苦しいと感じるのに。。。です
結局、隣の芝は蒼いと思ってしまうんです

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クッション

「8月13日」

家には、家族だけでなく
友達も、お客さんも来る
「美浜の家Ⅱ」には、生徒さんも来る

となると
人の流れと気持ちを考えなきゃならないので。。。
人の流れや気持ちって何かというと
家族がトイレに行くとき
友達がトイレを借りるとき
お風呂から出てきたとき
お客さんが居るとき

ちょっと緊張して、家に来る人も居るし
一度きりの営業的な人も玄関まで来たりするし

そこをどこまで予想して
まとめていくかっていうのも大事だなぁと思います

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今回は、少し大きめの玄関から
左右に一段づつ上がって別れるようにワンクッション
右へ生徒さんたちの空間へ
左へ家のプライベートスペースですよと意識づけ

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もちろん、狭く押しつぶされそうな。。。ではなく
視線は抜けるように
プライベート空間へは、視線をカットするように
格子の扉がクッションとなるように繋いで

さらに、メイン通路だけでなく
ショートカット動線(裏道)をつくる事で
クルクルっと、ササッと
メインのLDK空間と水廻り空間をつなぐクッションにもなって
一方通行ではなく、こっちからもあっちからも動けるのは
家の中の動きが豊かになりますね
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つながり

「8月12日」

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家族は、旦那さんに奥さんに
元気でワンパクな男の子3人

男の子って、やっぱりお父さんお母さんが大好き
そして、お父さんは息子たちと遊びたい
お母さんは、こどもたちを感じてたい

という事で
大きめの吹抜を設けて
各部屋やこどもたちの部屋が
見え隠れするように
(やっぱり少しは隠れたい時もあるし。。。)

キッチンから見上げると
2階のこどもたちが見えて
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こどもたちの部屋からは
キッチンもダイニングもリビングも見えて
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家族が、いつでもどこでも
感じれるようにしたい!
というお施主さんの気持ちが
そのまま形になり、吹抜上に設けた窓から
光が入り、風が抜けて
気持ち良い空間になりました

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囲まれて

「8月11日」

先日、完成した「美浜の家Ⅱ」を少しばかりご紹介

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北側道路の敷地は
南側と西側の隣地は、2mほど高く
さらに、南側には大きなお家と集合住宅
さらにさらにで
敷地の脇を南北に抜ける小道もあり

さて、陽射しも欲しいが、周囲の気配も気になるし
どうやって、開いていこうかと悩みながら。。。
ギタリストの旦那さん、書道家の奥さんが
自宅でも、教室を開こうと。。。。
かつトライアスロンの自転車もあるぞ。。。と

様々な条件が重なって、人ってどう動く?どう感じる?を
家の人だけでなく、生徒さんも。。。と考えて
というより、悩みに悩んだ想い出ですが。。。

外に開くのではなく、中で開いていこう!と決めたのは
実は、既に前案で、実施設計に入った時で。。。

急展開となった提案に
お施主さんも「えっ~~」という感じでしたが

この案が出来た事
この案が、どんどん発展していた事は
お施主さんが、こうしたい!
こやって家族と暮らしたい!
という、揺るがなかった気持ちのお蔭で
こちらも、それを軸に進める事が出来たと思います

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外観は、表情豊かに板張りで、ピッと軒が出て
生徒さんの車も含めて駐車場を確保できるよう
2階だけが飛び出てます

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解体前

「8月7日」

暑い中、今月で閉館するホテルオークラ

ある方曰く、ぶら下がってるの
そう!ぶら下がってます・・・ランターン
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天井高さと、それを一度押さえるデッキと
床に囲まれた床、遮りと、格子と・・・良かったです
落ち着いた空気が漂ってまして
朝日と影が写り込むと、また美しいと。。。。

スタッフの方が人を探すのに
ちり~んちり~んと、静かに鈴を鳴らしながら
ネームカードを掲げて、さらりと歩く姿は
これこそ、おもてなしなんだろうな。。。と
特に外国人に人気なのが解ります

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やっぱりロビーの景色に眼が行きますが
外壁がナマコ壁。。。。へぇ~~~ですが。。。。
なんと、白い線は、カマボコタイル
普通は漆喰盛なんですが、耐久性と施工性からでしょうか
へぇ~~~。。。から、おぉ~~~に変わりました

なんだか取り壊しって寂しいようですが
設計は、谷口さんから谷口さんへと
親から子へ引き継がれるようで
どんな建物が出来るか楽しみですね

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80模型

「8月6日」

100階段に続いて
80の模型群を目指して
目黒美術館での「村野藤吾の建築」展へ
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いやはや、これはスゴイ!
独りの建築家の作品が一堂に見渡せるのもスゴク
独りの建築家が自由に形づくって来た深さもスゴク

そしてそれ以上に
独りの学生さんが1000時間単位でつくり上げた模型が
スゴクスゴク、えっ~~というコダワリもスゴクスゴクで

ボランティア?の会場のおじさんが
楽しそうに、ここはね・・・・この模型とこの写真がね・・・
そうそう、こっちはねと
まるで自分の事のように
あたかも自分の孫の事のように
模型の良さと素晴らしさを話してくれるのが微笑ましく

たかが模型
されど模型
行って良かったです

ただ
模型のINDEXに、現存せずの文字。。。
神戸の西山記念会館も。。。。
訪れた記憶があるのになんです。。。。

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暑いのに

「8月5日」

暑い暑いという言葉が乱舞する毎日
そんなに暑いのに
さらに暑く感じる東京は目黒へ
目黒と言えば、さんまですが
目的は、建築です

何もこんなに暑いのにと思いながら
百段階段で有名な目黒雅叙園

ずっとずっと階段がその名の通り100段・・・
ではなく99段続く訳で
99段分なので、7階建てくらいですが
実は崖地に沿った、木造2階建て
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登りきった先には、なんと僕の好きな川村忠晴さんの作品が
ありました。。。知らずに行ったので、嬉しい出会い

建築的には、ここまでデコレーション出来るか?!って感じで
建物自体が、お祭りの山車みたいで
気分は、夏祭りでした

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